急増する焼き破り被害から家を守る！

急増する焼き破り被害から家を守る！

焼き破りとは

焼き破りとは、泥棒が家に押し入るために行う、ガラスを割る方法の一つです。ライターやバーナーなどの火を使ってガラスを熱し、急激な温度変化によってひびを作り、そこから侵入します。 かつては、鍵を特殊な道具で開ける、あるいはドアのつまみ部分を回転させて解錠するといった、特別な道具や技術が必要な方法が主流でした。しかし近年、この焼き破りが急速に増えています。その手軽さが大きな理由です。特別な道具や熟練した技術は必要なく、ライター一つで誰でも簡単に行えてしまう点が、この方法の恐ろしさと言えるでしょう。

また、ガラスを割る際の音も比較的小さく、周囲に気づかれにくいという点も、犯行を容易にしています。夜間や人通りの少ない時間帯を狙われれば、被害に遭う危険性はさらに高まります。 この焼き破りは、窓ガラスだけでなく、車の窓ガラスにも使われることがあります。車上荒らしなどの被害を防ぐためにも、注意が必要です。

近所で怪しい火の気や物音に気づいたら、すぐに警察に通報することが大切です。 普段から防犯意識を高め、地域の人たちと協力して、安全な暮らしを守りましょう。家の周囲を明るくしたり、防犯カメラやセンサーライトを設置することも効果的です。さらに、窓ガラスに防犯フィルムを貼ることで、ガラスが割れにくくなり、侵入を防ぐ効果が期待できます。日頃から、こうした対策を講じることで、被害を未然に防ぐことができるでしょう。

急増する理由

近頃、窓ガラスを焼き破るという手口による侵入窃盗が増加の一途をたどっています。その背景には、手軽さと高い成功率という二つの大きな要因が潜んでいます。

従来の侵入窃盗といえば、鍵穴を特殊な道具で解錠するこじ開けや、鍵の回転部分を不正に操作するサムターン回しといった方法が主流でした。これらの手口は、ある程度の熟練した技術と特殊な道具が必要不可欠でした。そのため、窃盗犯にある程度の技術が求められ、未熟な者が安易に真似できるものではありませんでした。ところが、焼き破りの場合はライターやバーナーといった、比較的容易に入手できる道具さえあれば誰でも実行に移せてしまうのです。高度な技術は全く必要なく、ガラスに炎を当てるだけで簡単に割ることができるため、技術的なハードルが非常に低いと言えます。さらに、住宅などで一般的に使用されているガラスは熱に弱く、高温に晒されると容易に割れてしまいます。このため、焼き破りによる侵入は成功する確率も高く、窃盗犯にとっては効率的な方法と言えるでしょう。こうした容易さが、窃盗犯にとって魅力的な要素となり、焼き破りの増加を助長していると考えられます。

また、近年はインターネットや会員制交流サイトなどで、焼き破りの具体的な方法が拡散されていることも、急増の要因の一つとして看過できません。誰もが手軽に情報を入手できる現代社会において、このような犯罪手口の情報が拡散されることは、極めて危険な状況と言えるでしょう。この状況を受け、防犯対策の重要性は以前にも増して高まっていると言えるでしょう。

対策：防犯ガラス

空き巣の侵入を防ぐために、窓ガラスを焼き破られないようにする対策は重要です。その有効な手段として、防犯ガラスの設置が挙げられます。防犯ガラスは、二枚の板ガラスの間に、強くてねばりけのある特殊な樹脂膜を挟み込んだ構造をしています。この膜のおかげで、熱による膨張や衝撃に強く、簡単には割れません。

もし、バーナーなどで熱せられても、表面にひびが入るだけで、貫通することはありません。たとえひびが入っても、膜がガラス片が飛び散るのを防ぎ、侵入を防ぎます。このため、泥棒は侵入するのに時間がかかり、諦める可能性が高まります。なぜなら、侵入に時間がかかればかかるほど、見つかる危険性が増すからです。泥棒は、短時間で侵入できないと判断すれば、諦めてしまうことが多いのです。防犯ガラスは、泥棒のこのような心理を利用した、とても効果的な防犯対策と言えます。

防犯ガラスの設置には、どうしても初期費用がかかります。しかし、泥棒の侵入を防ぎ、家や家族を守ること、そして、安心感を手に入れることを考えれば、これは将来のための大切な投資と言えるでしょう。防犯ガラスは、窓ガラスだけでなく、玄関のドアのガラス部分にも使えます。窓と玄関の両方に防犯ガラスを取り付けることで、よりしっかりと家を守ることができます。また、補助錠の設置や、センサーライトの設置などを組み合わせることで、さらに防犯効果を高めることが可能です。日頃から、地域の見守り活動への参加など、近所の人たちとの繋がりを大切にすることも、防犯対策として効果的です。

対策：補助錠

空き巣などの侵入盗対策として、補助錠の設置は大変有効な手段です。窓ガラスを強化する防犯ガラスと併用することで、より高い防犯効果を発揮します。

補助錠は、窓や玄関扉など、既存の鍵に加えて設置する追加の鍵です。泥棒は侵入に時間をかけたくないため、複数の鍵を突破する必要があるとなると、諦めてしまう可能性が高くなります。一つ目の鍵を開けるのに時間がかかればかかるほど、侵入をあきらめる可能性は高くなります。玄関ドアの鍵に加えて、窓にも補助錠を取り付けることで、家全体の安全性を高めることができます。

補助錠は、その構造や取り付け方法によって様々な種類があります。窓に取り付ける場合は、クレセント錠に加えて、サッシ枠に取り付ける補助錠が一般的です。また、窓ガラスに直接貼り付けるタイプや、ネジで固定するタイプもあります。玄関ドアの場合は、サムターン回し対策として、鎌状の金具を差し込んで回すのを防ぐ補助錠や、ドア枠に設置する補助錠などがあります。

補助錠はホームセンターなどで手軽に購入でき、価格も比較的安価です。自分で簡単に取り付けられるものも多く、業者に依頼する費用も抑えられます。賃貸住宅にお住まいの方は、大家さんや管理会社に相談してから設置するようにしましょう。

補助錠を選ぶ際には、自宅の窓や扉の形状、鍵の種類に合ったものを選ぶことが大切です。防犯対策を強化し、安心して暮らせるように、補助錠の設置を検討してみてはいかがでしょうか。

対策：センサーライト

夜間の防犯対策として、人感センサー付きの照明器具の設置は手軽で効果的な方法の一つです。この照明器具は、人の動きを感知して自動的に点灯するため、家の周りに設置することで、泥棒などの侵入者を明るく照らし出し、犯罪を未然に防ぐ効果が期待できます。

侵入者を光で驚かせることで、犯行を思いとどまらせる効果があるだけでなく、周囲に異変を知らせる効果もあります。突然の点灯は、近隣住民の注意を引きつけ、侵入者にとっては心理的な圧力となります。

設置場所としては、侵入されやすい場所を選ぶことが重要です。例えば、玄関周りや窓際、家の周囲、特に死角になりやすい場所は重点的に設置すると良いでしょう。家の裏側や物置など、人目につきにくい場所も設置場所として適しています。

設置の際には、照明の照らす範囲や角度、感知範囲などを考慮する必要があります。広範囲を照らせるもの、感知範囲の広いものを選ぶことで、より効果的に防犯対策を行うことができます。また、設置高さも重要です。高すぎると感知範囲が狭くなり、低すぎるといたずらで壊される可能性があります。適切な高さに設置することで、効果を最大限に発揮できます。

人感センサー付き照明器具は、比較的手頃な価格で購入でき、設置も比較的簡単です。そのため、手軽に防犯対策を強化できるという利点があります。防犯対策として、ぜひ導入を検討してみてください。さらに、タイマー機能付きの照明と併用することで、より効果的な防犯対策を構築することができます。

地域の見守り

ご近所同士で顔見知りになり、気遣い合うことが、犯罪を防ぐ上で大きな力となります。普段から「おはようございます」「こんにちは」といった挨拶を交わしたり、困っている人を見かけたら声をかけるなど、温かい交流を心がけましょう。このような地域の見守り活動は、放火のような重大な犯罪を防ぐ効果も期待できます。不審な人物や車を見かけた際は、すぐに警察に通報することが大切です。家の周りや路地にゴミが散乱していたり、外灯が壊れているなど、地域環境の異変にも気を配り、早期発見、早期対応を心がけることで、犯罪の起こりにくい環境を作ることができます。

地域の安全を守るためには、防犯パトロールの実施も有効です。定期的に地域を巡回し、不審な点がないかを確認することで、犯罪を未然に防ぐことができます。また、夜間の歩行者の安全を守るために、防犯灯の設置も重要です。街路灯の設置されていない暗い場所や、人通りの少ない場所などに防犯灯を設置することで、犯罪の発生率を減らすことができます。これらの活動は、地域住民が主体となって行うことが理想的です。地域の防犯協会や自治会などの団体と連携し、積極的に防犯活動に参加することで、より効果的な対策を講じることができます。

一人ひとりの力は小さくても、地域全体で協力し合うことで、大きな力を発揮することができます。防犯は、地域社会全体で取り組むべき課題です。日頃から防犯意識を高め、地域活動に積極的に参加することで、より安全で安心な地域社会を築くことができるでしょう。地域のつながりを大切にし、皆で協力して犯罪のない明るい地域を目指しましょう。