土砂災害から命を守るために
土砂災害は、大きく分けてがけ崩れ、土石流、地すべりの三種類があり、それぞれの特徴を理解し、適切な対策を講じることが大切です。
まず、がけ崩れは、急な斜面が突然崩壊し、土砂や岩石が落下する現象です。傾斜が急な崖や、道路工事などで切り崩された場所などで発生しやすく、大雨や地震が引き金となることが多いです。住宅地に近い斜面で発生すると、家屋や人命に甚大な被害を及ぼす危険性があります。対策としては、危険な斜面の擁壁工事や、斜面の植林などが有効です。また、日頃から避難経路を確認しておくことも重要です。
次に、土石流は、大量の土砂や岩石が水と混じり合い、猛スピードで渓流や谷を流れ下る現象です。集中豪雨や長雨によって発生しやすく、谷沿いの家屋や道路、橋などを押し流すほどの破壊力を持っています。短時間で広範囲に被害を及ぼすため、非常に恐ろしい災害です。土石流が発生しやすい地域では、砂防ダムの設置や、早期の避難が重要です。
最後に、地すべりは、地下水が浸透した地盤がゆっくりと斜面を移動する現象です。長雨や融雪などによって地下水位が上昇すると発生しやすくなります。速度は遅くても、大規模な地すべりは家屋や道路、田畑などを飲み込み、甚大な被害をもたらします。地すべりの対策としては、地下水排除工事を施したり、移動を監視する体制を整えることが重要です。また、地すべりが発生しやすい地域では、ハザードマップを確認し、危険な場所を避けて居住するなどの対策も必要です。