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救命治療

悪性症候群:知っておくべき注意点

悪性症候群は、こころの病気を治す薬によって引き起こされる重い病気です。この病気は、薬を使い始めた時、薬をやめた時、あるいは薬を再び使い始めた時などに起こることがあります。かつては原因が分からず、亡くなる方が多かったため、フランス語で「悪性の症候群」という意味の言葉から名前が付けられました。 高い熱、意識がぼんやりとする、筋肉が硬くなる、筋肉が壊れるといった深刻な症状が現れます。筋肉が壊れると、筋肉に含まれる物質が血液中に流れ出し、腎臓に負担をかけ、場合によっては腎不全を引き起こすこともあります。 この病気は、こころの病気を治す薬だけでなく、パーキンソン病の治療薬、特に動きを良くする薬を減らしたり、中断したりした場合にも発症しやすいことが知られています。これは、脳の中で情報を伝える物質であるドパミンと他の物質とのバランスが急に崩れることが原因だと考えられていますが、詳しい仕組みはまだ分かっていません。 悪性症候群かどうかを判断するには、高い熱、筋肉の硬直、CK値の上昇といった主な症状と、脈が速くなる、呼吸が速くなる、血圧の異常、意識の変化、汗をたくさんかく、白血球の増加といった補助的な症状、そして色々な検査の結果を合わせて判断します。主な症状が3つ、または主な症状が2つと補助的な症状が4つ以上見られる場合に、悪性症候群と診断されます。早期発見と適切な治療が非常に重要です。少しでも異変を感じたら、すぐに医師に相談することが大切です。