ホルムアルデヒド

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ホルムアルデヒドと健康被害

ホルムアルデヒドは、アルデヒドと呼ばれる化学物質の中で最も簡単な構造を持つ物質です。常温では無色で、鼻や喉を刺激するツンとした独特の臭いを持つ気体です。この刺激臭は、私たちの体の表面にある粘膜を刺激し、様々な健康問題を引き起こすことがあります。例えば、目がチカチカしたり、涙が止まらなくなったり、鼻水がよく出るようになったりといった症状が現れることがあります。また、喉が渇いたり、痛みを感じたり、咳が出たりするといった呼吸器系の症状が出ることもあります。さらに、皮膚に炎症を起こしたり、アレルギー反応を引き起こしたりすることもあります。これらの症状は、アレルギーやシックハウス症候群といった、住居環境が原因で起こる健康問題と関連付けられています。 ホルムアルデヒドは、厚生労働省によって、揮発性有機化合物(VOC)の一つに指定されています。揮発性有機化合物とは、常温で容易に気体となる有機化合物の総称で、ホルムアルデヒドは、その中でも特に人体への影響が懸念される物質として、国によって厳しく管理されています。ホルムアルデヒドは、私たちの身の回りの様々な物に含まれています。例えば、住宅の建材として使われる合板やパーティクルボード、家具、塗料、接着剤、防腐剤、衣類、カーテン、カーペットなど、日常生活で使用する多くの製品に含まれています。そのため、私たちは知らず知らずのうちにホルムアルデヒドにさらされている可能性があります。 ホルムアルデヒドへの曝露を減らすためには、換気を十分に行うことが重要です。窓を開けて新鮮な空気を取り入れることで、室内のホルムアルデヒド濃度を下げることができます。また、ホルムアルデヒドを吸着する効果のある空気清浄機を使用することも有効です。家具や建材を選ぶ際には、ホルムアルデヒド放散量の少ないものを選ぶように心がけましょう。特に、新建材や新しい家具はホルムアルデヒド放散量が多い傾向があるので、注意が必要です。家具を購入した後は、しばらくの間、換気のよい場所に置いておくことで、ホルムアルデヒドの放散を軽減することができます。日頃から換気を心がけ、ホルムアルデヒドへの曝露を減らすことで、健康を守りましょう。