リスクマネジメント:災害に備える
暮らしの中の様々な出来事には、望まないことが起こる危険が潜んでいます。そうした危険を「リスク」といい、リスクに上手く対処するための方法がリスクマネジメントです。リスクマネジメントは、起こりうる危険の大きさやその起こりやすさを事前にしっかりと見極め、対策を練ることで、もしもの時に備える大切な取り組みです。
災害はもちろん、会社の経営や日々の暮らしなど、あらゆる場面でリスクマネジメントは役立ちます。リスクマネジメントの目的は、ただ危険を避けることだけではありません。危険を完全に無くすことは難しい場合もあるため、ある程度の危険は受け入れつつ、その大きさを許容できる範囲内に抑え込み、最終的に目指すことを達成するための方法なのです。
具体的には、まずどのような危険があり、どのくらいの確率で起こりそうか、そしてもしもの時にどの程度の損害が出そうかを分析します。この分析を「リスク評価」といいます。リスク評価を行うことで、どのリスクに重点を置いて対策を立てるべきかが分かります。
次に、リスク評価の結果を踏まえ、危険を未然に防ぐ方法、危険による損害を小さくする方法、そして危険が起こった場合の備えなどを検討します。例えば、地震のリスクに対しては、建物を耐震化することで被害を小さくする対策をとり、家具の固定や非常持ち出し袋の準備で被害に備えることができます。これらの対策を上手く組み合わせ、実行することで、全体としてリスクを減らし、安全な暮らしや事業の継続につなげることが出来るのです。
リスクマネジメントは一度行えば終わりではなく、常に変化する状況に合わせて定期的に見直し、改善していくことが大切です。社会情勢や技術の進歩、暮らしの変化などに合わせて、リスクマネジメントも見直すことで、より効果的に危険に備えることができます。