救命治療 ショック:生命を脅かす循環不全
ショックとは、体に大きな負担がかかったり、その反応によって、生きていくために必要な臓器に血液がうまく届かなくなり、細胞がうまく働かなくなり、臓器の機能が低下してしまう深刻な状態です。生命維持に不可欠な心臓、脳、肺、腎臓などの臓器への血液供給が滞ることで、酸素や栄養が不足し、老廃物が蓄積します。これは細胞の働きを損ない、臓器の機能不全につながり、最終的には生命の危機をもたらす可能性があります。ショックを引き起こす原因は様々です。例えば、心臓のポンプ機能が低下して血液を十分に送り出せなくなる「心原性ショック」、出血や脱水などによって血液の量が減ってしまう「出血性ショック」や「脱水性ショック」、細菌感染などによる「敗血症性ショック」、激しいアレルギー反応による「アナフィラキシーショック」、脊髄損傷による「神経原性ショック」などがあります。これらの原因によって、心臓から送り出される血液の量が減ったり、血管が広がって血圧が急激に下がったりすることでショック状態に陥ります。ショックの兆候としては、意識がもうろうとしたり、顔色が悪くなったり、冷や汗をかいたり、脈が速くなったり弱くなったり、呼吸が速くなったり浅くなったりといった症状が見られます。また、収縮期血圧が90mmHg以下になることが多いですが、これはあくまでも目安であり、普段から血圧が低い人では90mmHg以上でもショック状態になっている可能性があります。逆に、高血圧の人が急に血圧が下がった場合も、数値は90mmHg以上であってもショック状態になっている可能性があります。ショックは一刻を争う緊急事態であり、できるだけ早く医療機関に連絡し、適切な処置を受けることが重要です。周りの人がショック状態の兆候に気づいた場合も、速やかに救急車を呼ぶなどして助けを求める必要があります。
