日和見感染

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救命治療

災害時の易感染性患者への備え

感染症にかかりやすい状態にある人々を『感染しやすい人』と呼びます。生まれつき、または病気や治療などの影響で、体を守る仕組みである免疫の働きが弱まっている状態です。 具体的には、どのような人が感染しやすくなっているのでしょうか。まず、糖尿病、肝臓が硬くなる病気、腎臓の働きが悪くなる病気、栄養状態が悪い、がんなどの病気を持っている人は、免疫力が低下し、感染しやすくなっています。これらの病気は、体の様々な機能に影響を及ぼし、免疫細胞の働きを弱めたり、数を減らしたりする可能性があります。 また、大きな怪我や火傷をした人も感染しやすくなります。皮膚は体の外からの病原体の侵入を防ぐための重要なバリアですが、怪我や火傷によってこのバリアが壊されると、病原体が体内に侵入しやすくなります。さらに、ステロイドやがんの薬などの薬を飲んでいる人、放射線治療を受けている人も、免疫の働きが抑えられ、感染症のリスクが高まります。これらの治療は、がん細胞などを攻撃する一方で、免疫細胞の働きも抑えてしまうため、感染症への抵抗力が弱まってしまうのです。 これらの免疫の働きの低下は、体を守る細胞である白血球の働きや、病原体に対する抵抗力を作る抗体の能力などに影響を与えます。健康な人であれば感染しないような弱い病原体でも、感染しやすい人にとっては重い感染症を引き起こす可能性があります。そのため、災害時など、衛生状態が悪化しやすい状況では特に注意が必要です。周りの人が感染症にかからないように配慮することも重要です。