気道異物

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救命治療

窒息時の対処法:命を守るための基礎知識

気道異物とは、食べ物や小さな玩具、硬貨など、本来入るべきでないものが誤って気管に入り込んでしまう状態を指します。気管は、空気の通り道であるため、異物が入り込むと呼吸が困難になります。軽度の場合、咳き込むことで異物が自然に排出されることもありますが、重症の場合、窒息状態となり、生命に関わる危険な状態に陥ることがあります。特に、小さなお子さんや高齢者の方は注意が必要です。 小さなお子さんは、好奇心が旺盛で、何でも口に入れてしまう傾向があります。また、食べ物をよく噛まずに飲み込んだり、遊びながらものを口に入れたりすることも多く、気道に異物が入り込みやすいのです。保護者は、お子さんの手の届く範囲に小さなものを置かない、食事中は落ち着いてよく噛んで食べるように指導するなど、日頃から気を配ることが重要です。 一方、高齢者の方は、飲み込む機能や咳をする力が低下している場合があり、異物を排出することが難しくなります。また、入れ歯を使用している高齢者では、入れ歯が外れて気管を塞いでしまうこともあります。高齢者自身は、食事はゆっくりと、食べ物を小さく切って食べる、入れ歯がしっかり固定されているか確認するなどの注意が必要です。周囲の人は、食事中にむせないか、息苦しそうにしていないかなど、いつもと様子が違う点がないか注意深く観察することが大切です。異物誤飲が疑われる場合、直ちに医療機関を受診するか、救急車を呼ぶなどの迅速な対応が必要です。普段から窒息時の対処法を学んでおくことも重要です。
救命治療

窒息時の対処法:命を守るための基礎知識

気道異物とは、食べ物や玩具などの小さなものが、誤って口から飲み込まれ、空気の通り道である気管に詰まってしまうことを言います。気管は肺に空気を送る大切な管です。ここに異物が詰まると、呼吸が苦しくなったり、全くできなくなったりします。これは窒息と呼ばれる危険な状態で、最悪の場合、命を落とすこともあります。 特に、体の機能が未発達な乳幼児は、気管の直径が狭く、異物が詰まりやすい状態です。また、噛む力や飲み込む力が弱いことも、気道異物を起こしやすい原因の一つです。さらに、大人のように咳をして異物を吐き出す力も十分ではありません。小さなお子さんを持つご家庭では、誤って飲み込みそうな大きさの玩具や食べ物を与えないよう、十分に注意することが大切です。 高齢者もまた、気道異物が起こりやすいと言えます。加齢に伴い、飲み込む力が弱まったり、咳反射が鈍くなったりすることが原因です。また、入れ歯が安定せず、食事と一緒に誤って飲み込んでしまうケースも少なくありません。高齢者ご自身はもとより、介護に携わる方も、食事の際はよく見守り、食べ物を小さく切る、ゆっくりとよく噛んでから飲み込むよう、注意を促すことが大切です。 その他にも、食事中に話しながら、あるいは急いで食べ物を飲み込むと、誤って気管に入りやすいので、落ち着いて食事をするよう心がけましょう。また、飴玉やナッツ類などの小さな食べ物は、特に注意が必要です。楽しく会話しながらの食事は良いものですが、食べている時は一度口の中のものを飲み込んでから話をするように心がけるだけでも、気道異物を防ぐことに繋がります。