自主避難のススメ:災害から命を守るために
自主避難とは、市町村や都道府県など、行政からの指示を待つことなく、自らの判断で安全な場所へ移動する行動を指します。大雨や地震、津波、火山の噴火など、災害の危険が迫っている、あるいは迫る可能性があると自分で感じ取った際に、各自治体からの避難勧告や避難指示を待たずに、自分の身を守るために自主的に避難行動を起こすことが重要です。近年、地球温暖化の影響などにより自然災害が激甚化し、その発生頻度も増加しています。それに伴い、行政からの指示を待つことなく、住民一人ひとりが自分の命を守るために主体的に行動する「自主避難」の重要性がますます高まっています。
自主避難は、災害の発生が予測される状況、または発生直後に行います。例えば、気象情報などで大雨や台風の接近を知り、自宅周辺が浸水しやすい地域である場合、早めに安全な場所へ移動することが考えられます。また、大きな地震が発生した直後、津波警報が発令される前に、高台や頑丈な建物の上層階へ避難することも自主避難にあたります。行政からの避難情報が出されるまで待つのではなく、自らの状況を把握し、危険を察知したら、ためらわずに避難行動を開始することが大切です。
自主避難をする際には、事前に避難場所や避難経路を確認しておきましょう。家族や近隣住民と話し合い、緊急時の連絡方法や集合場所を決めておくことも重要です。また、避難生活に必要な非常持ち出し袋を準備しておき、いつでも持ち出せるようにしておきましょう。近年は、ハザードマップの精度も向上しています。自宅周辺の危険な場所や安全な場所をハザードマップで確認することも、自主避難を適切に行う上で役立ちます。自分の生命を守るための行動として、自主避難を積極的に検討しましょう。