警備業務

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犯罪から守る

災害時の現金確保:備えあれば憂いなし

災害時には、電気、通信、金融といった社会の基盤となる仕組みが、停止する恐れがあります。このような非常事態では、クレジットカードや電子決済が使えなくなり、現金が唯一の支払い手段となることが予想されます。そのため、日頃から災害に備えて、ある程度の現金を手元に準備しておくことが大切です。 個人にとって現金は、食料や水、医薬品といった生活必需品の購入に必要不可欠です。また、避難が必要になった場合、交通機関の利用や一時的な宿泊費用などにも現金が必要となります。普段から、持ち出し袋などに必要額の現金を用意し、定期的に新券と交換するなど管理しておくようにしましょう。 企業にとっても、事業を継続するためには現金の確保が重要です。従業員への給与の支払い、取引先への支払い、材料の仕入れ費用など、事業継続に不可欠な費用を現金で支払う必要が生じる可能性があります。また、金融機関の機能が停止した場合、現金の輸送によって必要な資金を調達できる可能性も出てきます。そのため、企業は事業継続計画(BCP)の中に、現金の確保についても組み込んでおく必要があります。想定される被害規模や復旧までの期間を考慮し、必要な現金の額を試算し、安全な場所に保管しておくことが重要です。 さらに、被災地への支援物資の購入や輸送、復旧活動への資金提供など、現金の輸送は災害復旧の様々な場面で重要な役割を担います。被災地では、金融機関の機能が停止している場合が多く、現金が迅速な支援を実現するために必要不可欠となるからです。 このように、日頃から現金輸送の重要性を理解し、適切な準備をしておくことで、災害時の混乱を最小限に抑え、迅速な対応が可能となります。平時からの備えが、非常時に私たちの生活や事業を守ることへと繋がります。