降雪

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異常気象

雪への備え:知識と対策

雪は、空の上の方、気温が氷点下になっているところで生まれます。空気の中に含まれている水分が冷やされると、小さな氷の粒になります。この氷の粒は、さらに周りの水分を取り込みながら成長し、雪の結晶へと姿を変えます。雪の結晶は、基本的には六角形の形をしていますが、周りの気温や湿度の微妙な違いによって、実に様々な美しい模様を作り出します。自然の作り出す芸術とも言えるでしょう。同じ形をした雪の結晶は二つとないとされており、その神秘的な美しさに人々は魅了されてきました。 これらの小さな結晶は、空を漂いながら互いにくっつき合い、次第に大きな雪の結晶へと成長していきます。そして、自らの重みに耐えきれなくなると、空から舞い降りてきます。私たちが地上で見ている雪は、このようにして空から届いた無数の氷の結晶の集まりなのです。地上付近の気温が0度よりも高い場合、雪は溶けて雨になります。また、雨と雪が同時に降ることもあり、これを霙(みぞれ)と呼びます。 雪の降り方は、気温や湿度、風の強さといった気象条件によって大きく変わります。気温が低いほど雪は降りやすく、湿度が高いほど大きな雪が降ることがあります。また、風が強いと雪は横に流され、地吹雪(じふぶき)と呼ばれる現象を引き起こすこともあります。このように、雪は様々な条件が複雑に絡み合って生み出される自然現象であり、私たちの暮らしにも大きな影響を与えます。
異常気象

突発的な雪への備え

集中的な雪、いわゆる「しゅう雪」とは、空の高いところにモクモクと湧き上がる、積乱雲と呼ばれる種類の雲から降る雪のことです。この積乱雲は、大気と呼ばれる空気の状態が不安定な時に発生しやすいものです。まるで熱いお湯が沸騰するように、大気の中で空気が急激に上昇する現象が起こります。この上昇する空気の流れを上昇気流と呼びます。 この強い上昇気流の中で、小さな氷の粒が互いにぶつかり合いながら、どんどんと大きく成長していきます。そして、雪の結晶同士がくっつきあい、大きな雪片となって地上に落ちてきます。上昇気流が強いほど、雪片は大きく成長し、短時間に大量の雪が降ることになります。これが、集中的な雪の正体です。 「しゅう雪」という名前の通り、この雪の特徴は、狭い範囲に集中的に降ることです。そのため、同じ地域内でも、場所によって雪の量が全く違うということがよくあります。例えば、道路の片側では大雪なのに、反対側ではほとんど雪が積もっていない、といった現象も見られます。このように、しゅう雪は予測が非常に難しい現象です。 また、しゅう雪は急に降り始め、急に降り止むという特徴もあります。晴れていると思っていたら、突然激しい雪に見舞われることもあります。このような急激な変化は、交通の妨げになったり、思わぬ事故につながる危険性があります。特に、車の運転をする際には、十分な注意が必要です。天気予報をよく確認し、急な雪に備えて、安全運転を心がけましょう。