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救命治療

カテーテル感染:予防と対策の重要性

管を通して体に栄養や薬を送ったり、血液の状態を調べたりする際に使う細い管、これをカテーテルと言います。このカテーテルを血管内に留置することで、体に必要な治療を行うことができます。しかし、このカテーテルを介して、細菌やカビなどの病原体が体内に侵入し、感染症を引き起こすことがあります。これがカテーテル感染です。 カテーテル感染は、医療現場でよく見られる合併症の一つです。患者さんの体に直接つながる管であるため、感染症は重篤な事態を引き起こす可能性があります。例えば、高熱や悪寒、血圧の低下などの症状が現れることがあります。さらに重症化すると、全身に炎症が広がる敗血症といった、命に関わる状態になることもあります。そのため、カテーテル感染は、早期発見と適切な治療が非常に重要です。 カテーテル感染の予防には、清潔な環境を保つことが大切です。医療従事者は、カテーテルを挿入する際の手技を正しく行い、衛生管理を徹底する必要があります。また、カテーテルを留置している間も、挿入部位の皮膚を清潔に保つことが重要です。 特に、抵抗力が弱い方や、長期にわたってカテーテルを使用する必要がある方は、カテーテル感染のリスクが高くなります。このような方々は、より注意深く観察し、感染の兆候が見られた場合は、すぐに医療従事者に伝えることが重要です。 患者さん自身も、感染予防に積極的に協力することで、カテーテル感染のリスクを減らすことができます。カテーテル挿入部位の様子に気をつけ、痛みや腫れ、発赤などの異常に気づいたら、すぐに医療従事者に相談しましょう。医療従事者と患者さんが協力して、適切な知識を持ち、対策を行うことで、カテーテル感染の発生を抑え、患者さんの安全を守ることができます。