DIC

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救命治療

播種性血管内凝固症候群:DIC

播種性血管内凝固症候群(播種性血管内凝固症候群)、略してDICは、血液が固まり過ぎる病気です。通常、怪我をして出血した時、血液は凝固して出血を止めますが、DICでは、体の中の小さな血管の中で、必要以上に血液が固まってしまいます。この小さな血の塊が無数に出来ると、血液の流れを邪魔するため、体に必要な場所に血液が行き渡らなくなります。栄養や酸素を運ぶ血液が臓器に届かないと、臓器の働きが悪くなり、様々な障害を引き起こします。さらに、血液を固めるためには、色々な材料が必要ですが、DICでは、血管の中で小さな血の塊を作るために、これらの材料が大量に使われてしまいます。ですから、いざ出血した時には、血液を固める材料が足りなくなり、出血が止まりにくくなるという、一見矛盾した状態になります。DICは、それ自体が独立した病気ではなく、他の病気が原因で起こる重篤な合併症です。原因となる病気は様々で、重い感染症やがん、大きな怪我、やけど、手術などが挙げられます。DICの症状は、原因となる病気やDICの進行具合によって大きく異なります。主な症状としては、皮膚に出る紫色の斑点や血尿、血が混じった便などが見られます。また、息苦しさや意識がぼんやりするといった症状が現れることもあります。DICは命に関わることもあるため、早期の診断と適切な治療が何よりも重要になります。迅速な治療のためには、早期発見が鍵となりますので、少しでも異変を感じたら、すぐに医療機関に相談することが大切です。
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壊死性腸炎:新生児の緊急事態

壊死性腸炎は、生まれたばかりの赤ちゃん、特に小さく生まれた赤ちゃんや早く生まれた赤ちゃんに起きやすい、命に関わる深刻な病気です。この病気は、赤ちゃんの腸の一部が腐ってしまう病気で、早く見つけてきちんと治療することがとても大切です。この病気は、腸に炎症が起き、腸の壁が壊れ、ひどい場合には腸に穴が開いてしまうこともあります。お腹が張ったり、吐いたり、血の混じった便が出たり、ぐったりするなどの症状が現れます。特に小さく生まれた赤ちゃんや、早く生まれた赤ちゃんは、免疫力が弱く、腸の働きも未熟なため、壊死性腸炎になりやすいです。また、ミルクの飲みすぎや、細菌感染なども原因の一つと考えられています。壊死性腸炎は、早期発見と適切な治療が赤ちゃんの命を救う鍵となります。少しでも異変に気づいたら、すぐに医師の診察を受けることが重要です。治療は、絶食にして腸を休ませ、点滴で栄養を補給します。抗生物質を使って感染を抑えたり、酸素を供給したりすることもあります。症状が重い場合には、壊死した腸の部分を手術で切除しなければなりません。壊死性腸炎は、新生児集中治療室ではよく見られる病気です。新生児の健康を守るためには、医療関係者だけでなく、保護者もこの病気についてよく知っておくことが大切です。赤ちゃんの様子を注意深く観察し、いつもと違う様子が見られたら、すぐに医療機関に相談しましょう。早期発見と適切な治療によって、多くの赤ちゃんは無事に回復することができます。
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アンチトロンビンの役割:血栓症から守る防御機構

私たちの体は、怪我などで出血した際に、それを止めるための巧妙な仕組みを備えています。これが血液凝固系です。しかし、この血液凝固系は、過剰に働くと血管の中で血の塊(血栓)を作ってしまい、様々な病気を引き起こすことがあります。そこで、血液凝固の働きを調整し、血栓を防ぐ重要な役割を担っているのがアンチトロンビンです。アンチトロンビンは、血液を固める働きを持つトロンビンという酵素の働きを抑えるタンパク質です。トロンビンは血液凝固の中心的な役割を果たす酵素で、この働きを抑えるアンチトロンビンは、いわば血液凝固のブレーキ役と言えます。アンチトロンビンが適切に機能することで、血栓ができるのを防ぎ、私たちの健康は守られているのです。このアンチトロンビンは、主に肝臓で作られ、血液中に送り出されます。また、血管の内側を覆う血管内皮細胞からも作られることが知られており、体中の血管で血栓ができるのを防いでいます。もし、アンチトロンビンの量が少なかったり、働きが弱かったりすると、血栓ができやすくなってしまいます。逆に、アンチトロンビンがしっかり働いていれば、血液はスムーズに流れ、健康な状態を保つことができます。このように、アンチトロンビンは私たちの体にとって、健康な血液循環を維持するために欠かせない大切な物質なのです。