地震の揺れを測るもの:震度階級

地震の揺れを測るもの:震度階級

防災を知りたい

先生、「気象庁震度階級」って、地震の揺れの強さを表すんですよね?

防災アドバイザー

その通りです。地震でどのくらい揺れたのかを数字で表す尺度のことですね。0から7までの10段階で表します。

防災を知りたい

10段階ということは、震度1から震度10までってことですか?

防災アドバイザー

いいえ、震度7までです。震度5と震度6はそれぞれ「弱」と「強」があるので、全部で10段階になります。たとえば、震度5弱、震度5強のように表現します。

気象庁震度階級とは。

地震の揺れの強さを表す尺度『気象庁震度階級』(気象庁震度階ともいいます)について説明します。これは日本で使われており、地震の揺れがどのくらい強かったかを総合的に示すものです。災害に備える時の基準にもなっています。今は0から7までの10段階に分かれていて、『震度0』、『震度1』、『震度2』、『震度3』、『震度4』、『震度5弱』、『震度5強』、『震度6弱』、『震度6強』、『震度7』となっています。それぞれの段階の詳しい内容については、『気象庁震度階級関連解説表』に書いてあります。

震度階級とは

震度階級とは

地震の揺れの強さを示す尺度として、日本では気象庁震度階級が使われています。これは、地震そのものの大きさを示すマグニチュードとは別のものです。マグニチュードは地震で発生するエネルギーの大きさを表すのに対し、震度はある地点での揺れの強さを表します。つまり、同じ地震でも場所によって震度は変わります。

震度は0から7までの10段階で表され、5と6はそれぞれ弱と強に分かれています。震度0は揺れを感じないことを、震度1は一部の人が揺れを感じる程度を示します。震度2では屋内にいる多くの人が揺れを感じ、電灯などのつり下げ物がわずかに揺れます。震度3になると屋内のほとんどの人が揺れを感じ、電灯が大きく揺れたり、棚の食器が音を立てるようになります。震度4ではほとんどの人が驚き、歩行中に揺れを感じたり、棚の食器が落ちたりすることもあります。震度5弱では棚の物が落ちたり、家具が移動したりするなど、屋内の被害が出始めます。震度5強になると、耐震性の低い建物では壁にひびが入ったり、倒れたりするなどの被害が出ることがあります。

震度6弱では耐震性の高い建物でも壁にひびが入ったり、固定していない家具が倒れたりするなど、大きな被害が出始めます。震度6強では耐震性の高い建物でも損傷し、固定していない重い家具の多くが倒れたり、移動したりします。震度7は最も強い揺れで、耐震性の高い建物でも倒壊したり、山崩れや地割れなどの大規模な被害が発生することがあります。

震度は、各地の震度計で観測されたデータや、住民からの体感報告などを基に総合的に判断されます。震度情報は、地震発生直後の状況把握や、その後の防災対策に役立てられています。また、地震による被害状況を把握するためにも重要な指標となっています。

震度 揺れの程度 屋内での状況 屋外の状況 建物への影響
0 揺れを感じない
1 一部の人が揺れを感じる
2 屋内にいる多くの人が揺れを感じる 電灯などのつり下げ物がわずかに揺れる
3 屋内のほとんどの人が揺れを感じる 電灯が大きく揺れる、棚の食器が音を立てる
4 ほとんどの人が驚き、歩行中に揺れを感じる 棚の食器が落ちる
5弱 棚の物が落ちる、家具が移動する 屋内の被害が出始める
5強 耐震性の低い建物で壁にひびが入ったり、倒れたりする
6弱 固定していない家具が倒れる 耐震性の高い建物でも壁にひびが入る
6強 固定していない重い家具の多くが倒れたり、移動したりする 耐震性の高い建物でも損傷する
7 最も強い揺れ 山崩れや地割れ 耐震性の高い建物でも倒壊する

震度階級の種類

震度階級の種類

地震の揺れの大きさを表す尺度として、気象庁震度階級が用いられています。この震度階級は、全部で10段階に分けられています。揺れをほとんど感じない震度0から、立っていることが困難なほどの激しい揺れとなる震度7まで、数字が大きくなるほど揺れの強さも増していきます。

まず、震度0は、人間が揺れをほとんど感じることができない状態です。精密な地震計だけが揺れを感知します。次に震度1は、静かにしている人だけが、わずかに揺れを感じることができる程度です。屋内にいる場合、多くの人は揺れに気づかないこともあります。続く震度2では、屋内にいる人の多くが揺れを感じ、電灯などの吊り下げ物がわずかに揺れる状態です。震度3になると、屋内のほとんどの人が揺れを感じ、戸や窓がガタガタと音を立てるようになります。また、電線が揺れるのも確認できます。震度4では、かなりの揺れを感じ、歩いている人も揺れに気づきます。棚にある食器類や本などが落ちてしまうこともあります。

震度5弱になると、棚の食器類などが多く落ち、固定していない家具が倒れることもあります。また、壁にひびが入るなどの被害が出始めるのもこの段階です。震度5強では、固定されていない家具の多くが倒れ、壁だけでなく柱にも被害が出ることがあります。さらに震度6弱では、耐震性の低い住宅が倒壊するなど、建物への被害が深刻になります。そして震度6強では、耐震性の高い建物でも倒壊するものが出てくるなど、大きな被害が発生します。最も強い震度7では、ほとんどの建物が大きく損壊し、山崩れや地割れなどの大規模な被害が発生します。

それぞれの震度階級に対応する揺れの強さや体感、建物への影響など、より詳しい情報は気象庁の資料で確認することができます。地震への備えとして、各震度階級における状況を理解しておくことは大変重要です。

震度 体感 屋内 屋外 建物
感知不可 地震計のみ感知
静かな人だけ感知 気づかない人も多い
多くの人が感知 吊り下げ物が揺れる
ほとんどの人が感知 戸や窓がガタガタ 電線が揺れる
かなりの揺れ 食器類、本が落ちる 歩いている人も揺れに気づく
5弱 家具が倒れる 棚の食器類が落ちる 壁にひび
5強 家具の多くが倒れる 壁や柱に被害
6弱 耐震性の低い住宅倒壊
6強 耐震性の高い建物も倒壊
ほとんどの建物が損壊、山崩れ、地割れ

震度階級を決める方法

震度階級を決める方法

地震の揺れの強さを表す尺度である震度階級は、どのようにして決められているのでしょうか。震度階級は、全国各地に設置された震度計と呼ばれる、地震の揺れを計測する機械によって得られた観測データをもとに決定されます。震度計は、地震の揺れの大きさや速さ、揺れの周期といった様々な情報を計測する精密機器です。これらの計測データは、気象庁に集められ、即座に分析されます。

具体的には、集められたデータは、揺れの加速度、速度、周期といった要素を複雑な計算式を用いて処理することで、各地点の震度が算出されます。地震が発生すると、震度計は地面の揺れを感知し、その揺れの大きさを電気信号に変換します。この電気信号が気象庁に送られ、コンピュータによって自動的に処理されることで、震度が算出されます。震度は、計測された揺れの大きさだけでなく、揺れの継続時間や周期なども考慮に入れて決定されます。

こうして算出された震度は、震度0から震度7までの10段階で表され、速やかに公表されます。震度情報は、テレビやラジオ、インターネットなどを通じて広く国民に伝えられます。この迅速な情報提供により、人々は地震の規模や被害状況をいち早く把握し、適切な防災行動をとることができます。また、行政機関や防災関係機関も、震度情報に基づいて迅速な災害対応を行うことができます。例えば、震度5弱以上を観測した場合には、緊急地震速報が発表され、人々に警戒を促すとともに、列車の運行を停止させるなどの措置がとられます。このように、震度情報は、地震災害から国民の生命と財産を守る上で極めて重要な役割を担っています。

震度階級と防災

震度階級と防災

地震の揺れの強さを表す尺度である震度階級は、地震発生時の防災対応において極めて重要な役割を担っています。震度階級は、単に揺れの強さを示すだけでなく、私たちの防災行動に直結する様々な情報と密接に関連しています。

まず、緊急地震速報や津波警報の発令基準として、震度階級が用いられています。気象庁は、ある程度の震度が予想される場合に緊急地震速報を発表し、大きな揺れに備えるよう呼びかけています。また、特定の震度階級を基準に津波警報も発表され、沿岸部に住む人々に避難を促します。これらの警報は、震度階級という共通の指標を用いることで、迅速かつ的確に情報を伝えることを可能にしています。

さらに、震度階級は私たち自身の避難行動の判断材料にもなります。大きな地震が発生した時、どの程度の揺れであったかによって、家屋の倒壊や家具の転倒などの危険性が変わってきます。それぞれの震度階級に応じて、安全な場所に避難する、火の元を確認するといった適切な行動をとることで、身の安全を守ることができます。日頃から、それぞれの震度階級における適切な行動を把握し、家族と共有しておくことが大切です。想定される震度に応じた家具の固定や避難経路の確認など、事前の備えを怠らないようにしましょう。

加えて、震度情報は地震による被害状況の把握にも役立ちます。各地で観測された震度に基づいて、被害の程度を推定し、迅速な復旧活動を行うための情報として活用されます。行政機関や自衛隊、消防など関係機関が連携し、被災地の状況把握や支援活動を行う際に、震度情報は重要な判断材料となります。

このように、震度階級は地震発生時における防災対応のあらゆる場面で欠かせない情報です。普段から震度階級への理解を深め、適切な行動を心がけることで、地震災害から身を守り、被害を最小限に抑えることに繋がります。

震度階級の役割 説明
緊急地震速報・津波警報の発令基準 予想震度に基づき、緊急地震速報や津波警報を発表。迅速な情報伝達を可能にする。
避難行動の判断材料 揺れの強さに応じた適切な行動(避難、火の元確認など)をとるための判断材料。
被害状況の把握 観測震度から被害程度を推定し、復旧活動の情報として活用。

震度階級の活用

震度階級の活用

気象庁は、地震が発生すると、速やかに震度の情報を発表します。この情報は、テレビやラジオ、インターネットなど、様々な方法で私たちに伝えられます。最近では、携帯電話のアプリを通じて、震度情報を受け取ることも一般的になってきました。地震の揺れの強さを知ることで、私たちは身の安全を守るための適切な行動をとることができます。例えば、震度5弱以上で身の安全を確保し、震度5強以上で建物から脱出するといった行動をとる目安になります。

震度は、0から7までの10段階で表されます。0から4までは、体感による揺れの強さを基準にしています。震度0は揺れを感じない程度、震度1は屋内にいる人の一部が揺れを感じる程度、震度2は屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる程度、震度3は屋内にいるほとんどの人が揺れを感じ、電灯などが揺れる程度、震度4はほとんどの人が驚く程度の揺れで、棚にある物が落ちたり、歩行が困難になることもあります。

一方、震度5と6は、物への影響や被害の程度を基準にしています。震度5弱では、棚にある物が落ちたり、窓ガラスが割れるなどの被害が発生し、震度5強では、壁にひびが入ったり、固定していない家具が倒れるなどの被害が想定されます。震度6弱では、耐震性の低い住宅が倒壊するなど、大きな被害が発生する可能性があり、震度6強では、多くの建物が倒壊するなど、壊滅的な被害が発生する可能性があります。震度7は、ほぼすべての建物が倒壊するなど、甚大な被害が発生します。

日頃から、家族や地域の人々と防災について話し合い、地震が発生した時の連絡方法や避難場所を確認しておくことが大切です。また、家具の固定や非常持ち出し袋の準備など、家の中の安全対策も重要です。震度階級を正しく理解し、防災に役立てることで、地震の被害を少なくすることに繋がります。

震度 体感/被害状況
0 揺れを感じない
1 屋内にいる人の一部が揺れを感じる
2 屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる
3 屋内にいるほとんどの人が揺れを感じ、電灯などが揺れる
4 ほとんどの人が驚く程度の揺れ。棚にある物が落ちたり、歩行が困難になることも
5弱 棚にある物が落ちたり、窓ガラスが割れる
5強 壁にひびが入ったり、固定していない家具が倒れる
6弱 耐震性の低い住宅が倒壊
6強 多くの建物が倒壊
7 ほぼすべての建物が倒壊

より詳しい情報

より詳しい情報

地震は、いつどこで起こるか分かりません。そのため、地震の揺れの大きさを知る震度階級について理解を深め、日頃から備えをしておくことが大切です。気象庁のホームページでは、震度階級に関する詳しい情報が公開されています。

震度階級とは、ある地点での地震の揺れの強さを表す指標です。日本では、0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の10段階で表されます。震度0は揺れを感じないことを、震度7は揺れによる被害が最も大きいことを示します。

気象庁のホームページでは、それぞれの震度階級でどのような揺れ方をするのか、どのような被害が起こりうるのかといった詳しい説明が掲載されています。例えば、震度1では屋内にいる人の一部が揺れを感じる程度ですが、震度7では立っていることが難しくなり、耐震性の低い建物は倒壊するなど、大きな被害が発生します。

震度階級は、各地に設置された震度計で観測された地震波のデータをもとに算出されます。計測震度と呼ばれる数値から換算することで、速やかに震度階級が決定され、緊急地震速報などを通して私たちに伝えられます。

気象庁のホームページでは、震度階級の算出方法についても詳しく解説されています。地震の揺れは、地震の規模(マグニチュード)だけでなく、震源からの距離や地盤の状況など様々な要因によって変化します。これらの要素がどのように震度に影響するのかを知ることができます。

地震への備えとして、家具の固定や非常持ち出し袋の準備など、できることはたくさんあります。気象庁のホームページでは、地震に関する知識だけでなく、防災対策についても掲載されています。日頃から地震に備えておくことで、被害を少なくすることに繋がります。ぜひ、気象庁のホームページを活用し、地震への理解を深め、防災意識を高めましょう。

震度階級 揺れの程度 被害の程度
揺れを感じない 被害なし
屋内にいる人の一部が揺れを感じる 被害なし
屋内にいる人の多くが揺れを感じる 軽微な被害
屋内にいるほとんどの人が揺れを感じる。電線が揺れる。 軽微な被害
立っているのが難しい。棚の食器が落ちる。 壁にひびが入るなど、一部損壊
5弱 棚の食器がほとんど落ちる。固定していない家具が倒れる。 壁にひびが入るなど、一部損壊
5強 固定した家具が倒れることがある。壁にひびが入ったり、壁が落ちる。 一部損壊
6弱 立っていることが困難になる。耐震性の低い建物は倒壊する。 一部倒壊
6強 はって移動する。耐震性の低い建物は倒壊する。 倒壊
立っていることができない。耐震性の低い建物は倒壊する。 倒壊