身近な危険、失神とその予防

防災を知りたい
先生、『失神』って災害時にも起こるんですか?

防災アドバイザー
そうだね、災害時は強いストレスや恐怖、長時間立ったままの避難、脱水症状など、失神を引き起こす要因が多いんだ。さらに、怪我による出血性のショックなども原因になるよ。

防災を知りたい
なるほど。失神って、意識がなくなるんですよね?気を失っている間はどうすればいいんでしょうか?

防災アドバイザー
まず、安全な場所に寝かせて、足を少し高くすると良いよ。そして、周りの人に助けを求めよう。意識が戻ったら、水分や糖分を補給することも大切だね。ただし、頭を打っていたり、意識が戻らなかったりする場合は、すぐに救急車を呼ぶ必要があるよ。
失神とは。
災害時における健康被害の一つとして、急に意識を失ってしまうことについて説明します。広い意味では一時的に意識がなくなることをすべて含みますが、ここでは、脳への血流が減ることで意識と体の緊張が一時的に失われることを指します。このような意識消失は、ごく短時間で、後遺症もなく回復します。通常、目の前が暗くなる、めまいがする、吐き気がすると言った前兆に続いて、顔が青白くなり、最終的に意識を失います。例えば、立ち上がった時に血圧が下がることや、迷走神経反射(おしっこをした時に意識を失うなど)、アダムス・ストークス発作などがあります。なお、てんかん発作やナルコレプシー、過呼吸症候群、ヒステリー発作などによる意識障害は、脳への血流の低下が原因ではないため、ここで説明している意識消失とは別のものです。
失神とは何か

失神とは、突然意識を失い、倒れてしまうことを指します。まるで目の前が急に暗くなったと思ったら、気がついたら倒れていた、というような状態です。これは、脳に十分な血液が流れなくなることが原因で起こります。意識を失っている時間は、多くの場合、数秒から数分程度と短く、その後自然に意識を取り戻します。
失神する前には、いくつかの前兆が現れることがあります。目の前が暗くなったり、チカチカしたりする、耳鳴りがする、あるいは体がフワフワ浮いているようなめまいを感じる方もいます。また、吐き気がする、冷や汗が出る、顔色が悪くなるといった症状が現れる場合もあります。このような症状を感じたら、すぐにしゃがみこむか、安全な場所に横になるなどして、倒れて怪我をしないように注意することが大切です。
失神は、誰にでも起こりうる身近な症状です。例えば、長時間立っていたり、急に立ち上がったりした際に、血圧が急激に低下することで失神が起こることがあります。また、痛みや精神的なショック、過呼吸、脱水症状なども失神の引き金となることがあります。さらに、心臓や脳の病気が原因で失神が起こる場合もあります。
もしも目の前で誰かが失神した場合は、まず安全な場所に移動させてください。そして、衣服を緩めて楽な姿勢にさせ、足を高く上げることで、脳への血流を促します。意識が戻らない場合は、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。また、失神を繰り返す場合や、失神に伴ってけいれんや胸の痛みなど他の症状が現れる場合は、早めに医療機関を受診し、原因を調べることが重要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 定義 | 突然意識を失い、倒れること。脳への血流不足が原因。 |
| 持続時間 | 数秒~数分程度。多くは自然に回復。 |
| 前兆 | 目の前が暗くなる、チカチカする、耳鳴り、めまい、吐き気、冷や汗、顔面蒼白など |
| 前兆時の対処 | しゃがみこむ、安全な場所に横になる |
| 原因 | 長時間立位、急な起立、痛み、精神的ショック、過呼吸、脱水、心臓病、脳疾患など |
| 目撃時の対処 | 安全な場所に移動、衣服を緩める、足を高くする、意識が戻らない場合は救急車を呼ぶ |
| 医療機関受診の目安 | 失神を繰り返す、けいれんや胸の痛みなど他の症状を伴う場合 |
失神の主な原因

意識を失い、倒れてしまうことを失神といいます。突然目の前が暗くなり、意識が遠のくような感覚に襲われた経験を持つ方もいるかもしれません。この失神、実は様々な原因が考えられます。最も多くみられるのは起立性低血圧です。これは、急に立ち上がった時に血圧が下がり、脳に十分な血液が送られなくなることで起こります。特に高齢の方や脱水状態にある方は注意が必要です。普段から水分をこまめに摂る、立ち上がる際はゆっくりと動作するなど、意識して予防に取り組みましょう。
次に、迷走神経反射も失神のよくある原因です。迷走神経は、体の様々な機能を調整する自律神経の一つです。排尿や排便、咳、嘔吐などによってこの神経が刺激されると、心臓の動きが遅くなり、血圧が低下することがあります。その結果、脳への血液供給が不足し、失神に至るのです。これらの行動の前後には、意識的に深呼吸をするなどして、体の変化に気を配ることが大切です。
また、心臓の病気も失神の原因となることがあります。心臓のポンプ機能が低下していたり、脈が乱れる不整脈があると、脳への血流が不安定になり、失神を招く可能性があります。息切れや動悸などの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。さらに、強い痛みや精神的な衝撃がきっかけで失神することもあります。事故やケガ、大切な人の死など、突然の出来事は体に大きな負担をかけます。このような状況下では、周囲の人が落ち着いて対応し、必要に応じて救急車を呼ぶなど適切な処置をすることが重要です。失神は一時的なものが多いですが、繰り返す場合や症状が重い場合は、必ず医療機関を受診し、原因を特定することが大切です。
| 原因 | 説明 | 予防策 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 起立性低血圧 | 急に立ち上がった時に血圧が下がり、脳に十分な血液が送られなくなることで起こる。 | 普段から水分をこまめに摂る、立ち上がる際はゆっくりと動作する。 | 特に高齢の方や脱水状態にある方は注意が必要。 |
| 迷走神経反射 | 排尿や排便、咳、嘔吐などによって迷走神経が刺激されると、心臓の動きが遅くなり、血圧が低下し、脳への血液供給が不足し失神に至る。 | これらの行動の前後には、意識的に深呼吸をするなどして、体の変化に気を配る。 | |
| 心臓の病気 | 心臓のポンプ機能の低下や不整脈があると、脳への血流が不安定になり、失神を招く可能性がある。 | 息切れや動悸などの症状がある場合は、早めに医療機関を受診する。 | |
| 強い痛みや精神的な衝撃 | 事故やケガ、大切な人の死など、突然の出来事は体に大きな負担をかけ、失神を引き起こすことがある。 | 周囲の人が落ち着いて対応し、必要に応じて救急車を呼ぶなど適切な処置をする。 |
失神時の対処法

人が急に意識を失って倒れることを失神といいます。もしも目の前で誰かが失神してしまったら、落ち着いて行動することが大切です。まずは周囲の安全を確認しましょう。倒れた場所に危険物はないか、周りの人にぶつかることはないかなど、二次災害を防ぐために周囲の状況を把握します。安全が確保できない場合は、周りの人に協力を求めて安全な場所に移動させましょう。
安全な場所に移動できたら、失神した人を仰向けに寝かせます。そして、足を心臓よりも高く上げることで、重力によって血液が心臓に戻りやすくなり、脳への血流を促します。ベルトやネクタイ、衣服のボタンなどを緩めて、呼吸しやすい状態を作ってあげましょう。意識が戻らない場合は、ためらわずに救急車を要請してください。救急隊員が到着するまで、呼吸の状態と意識の有無を定期的に確認し、異変があればすぐに伝えられるようにしておきましょう。
失神から回復した場合でも、医療機関を受診することをお勧めします。失神の原因は様々で、一時的な貧血や脱水症状、立ちくらみのような軽度のものから、心臓や脳の病気といった重篤な病気が隠れている場合もあります。特に、繰り返し失神する場合や、けいれんを伴う場合は、早急に医療機関で診察を受け、原因を特定することが重要です。自己判断せずに、専門家の適切な診断と治療を受けるようにしましょう。

失神の予防

突然意識を失ってしまうことを失神と言いますが、これは様々な要因で起こり得るものです。意識消失を防ぐためには、日常生活において以下の点に注意することが重要です。まず、こまめな水分補給を心がけ、体の水分が不足する状態にならないようにしましょう。水分が不足すると、血液の量が減少し、立ちくらみやふらつきの原因となる起立性低血圧を引き起こしやすくなります。また、急に立ち上がると、重力によって血液が足の方に溜まりやすくなり、脳への血液供給が一時的に不足して失神を起こすことがあります。ですので、椅子から立ち上がるときや、寝起きなどはゆっくりと時間をかけて動作を行うように心がけてください。長時間立っている必要がある場合は、同じ姿勢を続けることで血液が足に溜まりやすくなります。それを防ぐために、こまめに足踏みをしたり、ふくらはぎの筋肉を収縮させる運動をしたり、姿勢を変えるなどして、血液の循環を促すことが効果的です。さらに、規則正しい生活リズムを保ち、十分な睡眠時間を確保することも大切です。過労や睡眠不足は自律神経のバランスを崩し、失神のリスクを高めることに繋がります。バランスの取れた食事を摂り、栄養状態を良好に保つことも、健康状態を維持し、失神を予防するために重要です。貧血は失神の原因の一つとなるため、鉄分やビタミンをしっかり摂取するように心がけましょう。また、飲酒は血管を広げる作用があるため、過度な飲酒は血圧の低下を招き、失神のリスクを高める可能性がありますので注意が必要です。もしも、頻繁に立ちくらみやふらつきを感じたり、失神を繰り返す場合は、早めに医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

日常生活での注意点

気を失いやすい方は、日常生活でいくつかの点に注意することで、その回数を減らすことができます。まず、お風呂での注意点です。熱いお湯に長くつかるのは避けましょう。熱いお湯につかると、体の血管が広がり、血圧が下がりやすくなります。血圧が下がると、脳への血液の流れが一時的に悪くなり、気を失ってしまうことがあります。そのため、お風呂の温度はぬるめに設定し、長湯は控えましょう。
次に、お酒についても気をつけましょう。お酒を飲むと、体から水分が失われやすくなります。水分が失われると、血液の量が減り、血圧が下がりやすくなります。お酒はほどほどにし、飲みすぎないようにしましょう。また、お酒を飲んだ後は、水分をしっかりとるように心がけましょう。
トイレで用を足す時にも注意が必要です。力んだり、急に立ち上がったりすると、迷走神経という神経が刺激され、気を失ってしまうことがあります。迷走神経は、心臓の動きや血圧を調節する役割を担っています。この神経が刺激されると、心臓の動きが遅くなったり、血圧が急激に下がるため、気を失いやすくなります。排尿や排便の際は、ゆっくりと動作を行い、急な動きをしないように気をつけましょう。
最後に、睡眠不足や過労、ストレスなども失神の原因となります。十分な睡眠をとり、疲れをためないようにしましょう。また、ストレスをためないように、リラックスする時間を取り入れることも大切です。日常生活の中で、これらの点に注意することで、失神の危険性を減らすことができます。
| 場面 | 注意点 | 理由 |
|---|---|---|
| お風呂 | 熱いお湯に長くつからない 長湯をしない |
血管が広がり、血圧が下がり、脳への血流が悪くなるため |
| 飲酒 | お酒を飲みすぎない 飲酒後は水分をしっかり摂る |
体から水分が失われ、血液量が減り、血圧が下がりやすくなるため |
| トイレ | 力んだり、急に立ち上がらない 排尿・排便時はゆっくり動作する |
迷走神経が刺激され、心臓の動きが遅くなり、血圧が急激に下がるため |
| 生活全般 | 睡眠不足・過労・ストレスを避ける 十分な睡眠をとる リラックスする時間を取り入れる |
睡眠不足や過労、ストレスは失神の原因となるため |
医療機関への相談

意識を失うことを繰り返す場合、あるいは意識を失うとともに、手足の突っ張りや胸の痛みといった他の症状が現れる場合は、必ず医療機関で診察を受けましょう。意識を失うことの起こる理由を明らかにし、適切な治療を受けることが大切です。
医師は、まずあなたの症状やこれまでの経過について詳しく聞き取りをします。その後、あなたの体の状態を診察し、血液検査や心電図検査などを行います。これらの検査で原因が特定できない場合は、心臓の様子を調べるための超音波検査や、頭の内部を調べるためのCT検査など、より詳しい検査が必要となることもあります。
自分の考えだけで判断して放置せず、専門家の診察を受けることで、重い病気の早期発見・早期治療につながります。意識を失うことは、命に関わる病気の兆候である可能性もあるため、決して軽く考えてはいけません。
医療機関を受診する際には、いつ、どこで、どのように意識を失ったか、その時の状況などを詳しく伝えるようにしましょう。また、意識を失う前に何か予兆があったか、どれくらいの時間意識を失っていたか、意識が戻った後にどのような症状があったかなども重要な情報です。これらの情報を正確に伝えることで、医師はより的確な診断を行うことができます。日頃から自分の体調の変化に注意を払い、気になる症状があれば早めに医療機関に相談しましょう。早期発見・早期治療は、健康な生活を送る上で非常に重要です。

